久喜市江面の内科、内分泌・糖尿病内科 久喜江面クリニック

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平成29年11月4日 第51回 糖尿病教室

第51回 糖尿病教室実施報告 ~インフルエンザに負けないための身体づくり~冬こそ運動!!!
平成29年11月4日(土)晴れ 参加者27名 
日本糖尿病療養指導士認定機構日本糖尿病療養指導士 橋本千春

今回の糖尿病教室は、インフルエンザに負けない身体作り!ということで秋らしく運動にしました。
秋晴れの中、4年ぶりに健康運動指導士の長阪裕子先生をお招きしてご指導いただきました。

年齢層は、40歳代から80歳代と幅広く男女比は14:13、60歳代が多く参加していました。
初めに長阪先生から「みなさん運動していますか?」の呼びかけに、ぼちぼちやっていると挙手した方が5~6名程度(内容は通所リハビリテーション、行政主催の体操、ウォーキング、縄跳び)で消極的な出だしでした。

3つのトピックスをテーマに講義がスタートです。
◎トピックス①『種類』
・有酸素運動・レジスタンス運動・柔軟性運動・バランス運動

◎トピックス②『立ち上がる』
わが国におけるリスク要因別の関連死亡者数(※別サイト『リスク要因別の関連死亡者数』参照)
1位喫煙 2位高血圧 3位運動不足 4位高血糖です。
座りがちの生活は新しい喫煙!60~90分間の長い座業時間だと死亡リスクが上がるので、30分ごとに軽度の運動をして立ち上がる意識が大事だそうです。(※別ページ糖尿病ネットワーク参照)
なので、椅子に座りながらの講義は、30分以内で終了しました。それを聞いた院長と事務の方は、普段座りっぱなしのため、ぞっとしていましたよ…(笑)
逆に私は看護師で立ちっぱなしのため、安堵の表情でした…(笑)

◎トピックス③運動すると認知症を予防できる?!
アルツハイマー型認知症の修正可能な危険因子の影響度としては、身体的不活動とうつが挙げられます。
そのため、歩行以上の強度の運動を週3回以上行うのがおすすめだそうです。
次に、私が最も興味を持ったのがデュアルタスク運動(二重課題)です。
これは脳の機能があがると言われていて歩きながら暗算や、歩きながらしりとりゲームをするといった運動です。後ほど紹介します。

患者さんも頷きながら聞く椅子での講義の後は、いよいよ『スモールボール』を使用して実践運動です。
200kg耐えられるこのボールは7~8割くらいの空気を入れます。
当日、腰痛に悩まされた私で、もこのボールに座ることができ、腰に優しいボールでした。
ボールの上に座って上半身は真っすぐ、腰を前後左右に揺らすだけでも腰が伸びて背が伸びた?感覚でした。今日はトピックス①の運動を行いました。

【有酸素運動】
2人組になりキャッチボールです。簡単にできるように感じましたが、やってみると、投げる腕と出る脚がバラバラになってしまい、意外と汗をかきました。
また、立位で足踏みしながら、ボールを右手から左手へ繰り返し投げることは、みなさんできていましたね。

【レジスタンス運動】
椅子に座ったままボールを両足首で挟み、上半身はのけ反らない(前傾姿勢はOK)で10cm上げられたら3秒保ちます。これを4セット…これはかなり腹筋(下腹部)が鍛えられます。みなさんうなり声を出しながら必死でした。恥ずかしながら私は1回もできませんでした。
また、立位でボールを片足で踏みつけることを10秒間行いますが、これまた腹筋が弱い私は苦しく、体力に自信がある事務の森山さんも苦戦したそうです。インナーマッスルが鍛えられます!

【柔軟性運動】
椅子に座りボールを脇の下から回して、頭上を回します。ポイントはボールを握らず、支えていることです。肩関節が弱いと落としてしまいます。いろいろな所でボールが、ポトンポトンと落ちる音が聞こえていました。
運動終了後のストレッチ体操は筋肉が伸びているのを実感しました。

【バランス運動】
椅子に座りボールを上に上げながら手のひら、手の甲でキャッチします。1~10を数えながら、また10~1へ逆に数えてキャッチしたりしました。
ボールに座っているだけでもバランス感覚が養えます。

最後は【デュアルタスク運動】
椅子の上にボールを置き座ります。両手を椅子から離し右脚を持ち上げながら、1分間野菜の名前を言い続けます。また、椅子の横に立ち椅子を支え、お尻の穴を引き締めて片脚を上げながら、魚の名前や世界各国を1分間言い続けることもやりました。男性の方でそんな魚いるの?という名前も言っていましたね。みなさん元気に声を出していました。

最初の消極的な患者さんの雰囲気からは想像できないくらい、スモールボールを使用したとたん活発になり、笑い合い、声を出し合い、とても楽しい様子でした。運動が得意そうに見える方なのに、デュアルタスク運動では混乱していたり、キャッチボールがうまくいかなかったりしましたが、それがまた笑みを見せ、和む雰囲気でもありました。疲れたと発する声も楽しさを感じられるトーンでした。
皆さん、運動の必要性は十分に理解しています。ただ、やり方に悩んでいたり、続かなかったりしている様子なので、今回行った運動がいいヒントになればいいですね!

イベント続きの冬に向けて、運動療法頑張りましょう!長阪先生楽しいご指導ありがとうございました。そして、皆さんお疲れさまでした。
 

第51回糖尿病教室
 
今回の教室は、運動療法
 
運動不足は命を落とすリスクを高めます
 
スモールボール活用
 
ヂュアルタスク運動
 
運動を継続させましょう